

烏亭は現代美術家 東亭順と画家 烏山秀直によるアート・デュオです。2010年より制作過程を含めた作品を主に発表してきました。今展では、2016年に着手した蝋燭の炎による塔の作品を継続、菊の花を用いた大作、照らすもの-照らされるものを通して、私たちの社会をどう生き抜くべきか感覚器官に問いかけます。
紹介文:斎藤浩太(音楽家)
詩が抹殺されつつある昨今である。
詩とは人間的な営みであり、虚無に向かって投げ出された手だ。揺れる境界線上で反復されやがて消えていく。そこには答えも結果もない。過程があるだけだ。今、誰もがそれを避け、その抹殺に加担している。
烏亭の作品は、最終形態へと向かう過程そのものである。どこを切り取っても彼らの作品であり、またそうではない。提示される単純な現象が持続・反復し、展示の終わりとともに中断される。それはどこか祈りに似ている。無数の切り花がアレンジされた花輪に空隙が生まれ、死が優雅に浸食していく。軌道上を廻りながら燃えては消える蝋燭。滴る蝋は固まり、残滓とも新たな生命ともつかぬ無様な塔となって僅かずつかさを増す。
そこでは何かが立ち現れては消えていく。祈りというものは繰り返されることで濃度を増す。そしてある地点を過ぎると意味を失いただの歌や叫びのようなものとなる。我々は目的の不在と対峙することになるだろう。だが歩いて行かねばならないのだ。揺らぐ境界線の上を、祈りを口ずさみながら。
紹介文:斎藤浩太(音楽家)
詩が抹殺されつつある昨今である。
詩とは人間的な営みであり、虚無に向かって投げ出された手だ。揺れる境界線上で反復されやがて消えていく。そこには答えも結果もない。過程があるだけだ。今、誰もがそれを避け、その抹殺に加担している。
烏亭の作品は、最終形態へと向かう過程そのものである。どこを切り取っても彼らの作品であり、またそうではない。提示される単純な現象が持続・反復し、展示の終わりとともに中断される。それはどこか祈りに似ている。無数の切り花がアレンジされた花輪に空隙が生まれ、死が優雅に浸食していく。軌道上を廻りながら燃えては消える蝋燭。滴る蝋は固まり、残滓とも新たな生命ともつかぬ無様な塔となって僅かずつかさを増す。
そこでは何かが立ち現れては消えていく。祈りというものは繰り返されることで濃度を増す。そしてある地点を過ぎると意味を失いただの歌や叫びのようなものとなる。我々は目的の不在と対峙することになるだろう。だが歩いて行かねばならないのだ。揺らぐ境界線の上を、祈りを口ずさみながら。
- 日程
- 時間
- 14:00~18:00
※期間中の土日のみ - 料金
- 無料
- 対象・定員
- 感染症対策として入場制限を設ける場合もあります。
- お問い合わせ
- azmateijun@gmail.com
(アズマテイプロジェクト:アズマテイ) - 詳細情報URL
- https://www.junazumatei.com
学ぶ・知る
/
情報更新日:2022/9/2
会場情報
アズマテイプロジェクト
- 所在地
- 231-0033 横浜市中区長者町7-112 伊勢佐木町センタービル3階
地図