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大佛次郎（1897-1973）の歴史小説『源実朝』は、鎌倉幕府三代将軍であり、和を愛した実朝の鮮烈な人生を、遺された歌とともにたどった作品です。
いっぽう、室町時代、応仁の乱で荒廃した京を舞台とする『桜子』は、謎の姫桜子を軸に、乱世を生きる都人たちの愛憎を描き出した情感溢れる物語です。
本展では、史実とフィクション、愛と死、武士（もののふ）と雅（みやび）が交錯する中世物語世界へと、誘います。