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　長く文芸ジャーナリズムのなかにあって、現代文学の実情を見てきた湯川豊と尾崎真理子をナビゲーターとして、現代文学の展開をたどる連続企画。第Ⅱ期では、戦後文学の実相を追った第Ⅰ期を承けて、作家が文学の伝統から、何を、どのように受け継ぐのか、現代に生きる作家たちの言葉を通して、文学のゆくえを探ります。

【出演】池澤夏樹（作家）
聞き手・ナビゲーター：湯川豊（文芸評論家）、尾崎真理子（文芸評論家）

〈出演者プロフィール〉
池澤夏樹（いけざわ・なつき）……1945年、北海道生まれ。ギリシア詩、現代アメリカ文学を翻訳する一方で詩集『塩の道』『最も長い河に関する省察』を発表。1988年、小説『スティル・ライフ』で芥川賞を受賞。『母なる自然のおっぱい』で読売文学賞、『マシアス・ギリの失脚』で谷崎潤一郎賞を受賞。他に『楽しい終末』（伊藤整文学賞）、『静かな大地』（親鸞賞）など著書多数。『池澤夏樹＝個人編集　世界文学全集』全30巻、『池澤夏樹＝個人編集　日本文学全集』全30巻を刊行。

湯川豊（ゆかわ・ゆたか）……1938年、新潟市生まれ。慶應義塾大学文学部卒業後、文藝春秋入社。「文學界」編集長、取締役・編集総局長などを経て2003年に退社。以後東海大学文学部教授、京都造形芸術大学教授など。編集者として大岡昇平、丸谷才一、須賀敦子など多くの作家を担当した。著書に『本のなかの旅』『夜の読書』『丸谷才一を読む』など。2009年刊行の『須賀敦子を読む』で読売文学賞を受賞。2019年には長編評論『大岡昇平の時代』を上梓した。

尾崎真理子（おざき・まりこ）……1959年、宮崎生まれ。青山学院大学文学部卒業後、読売新聞社入社。大江健三郎、谷川俊太郎らへのインタビューや評論執筆を行う。同社編集委員などを経て、2022年まで早稲田大学教授。著書に『現代日本の小説』、『大江健三郎 作家自身を語る』（大江氏との共著）など。『ひみつの王国　評伝 石井桃子』で芸術選奨文部科学大臣賞、同作品を含む執筆活動により日本記者クラブ賞、『大江健三郎の「義」』で読売文学賞受賞。神奈川文学振興会理事。