ダンサーは日々、基本のレッスンで身体をつくる
「バレエ団では通常(コロナ禍以前)、毎朝10時からと11時40分からの2回に分けて、クラスレッスンが行われており、団員はどちらかのクラスに必ず参加することになっています。レッスンはバーにつかまって行うバーレッスンから始まり、その後広いスタジオ全面を使って大きく動くセンターレッスンをするという流れで行います。ダンサーにとって日々のレッスンとは、技術の向上はもちろん、身体のバランスの調整、美しい身体のラインを追求するために欠かせないものです。クラスレッスンのあとは、公演に向けて作品のリハーサルが17時半まであります。本番がある場合はその数日前から劇場で稽古をしますが、その場合のスケジュールは公演によって異なります。夜公演の場合は劇場を出るのが22時を過ぎることもあります」
通常、クラスの1時間前にはスタジオ入りし、入念なストレッチで身体をほぐすという沖さん。「身体を維持することが何より大切なので、睡眠や食事のほか、マッサージなどのメンテナンスも欠かせません。けがをしないようにヒールのある靴は履かないし、素足もなるべく避けるようにしています」
リハーサル期間は演目によってさまざま。配役は芸術監督が決めたり、オーディションだったり。配役発表の仕方も、芸術監督から直接告げられたり、掲示されたものを見たりと、そのときによって異なるといいます。